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里山での新拠点整備 さとのえ4

前回のさとのえの記事から時間が空いてしまいました。
現場では、外壁の砂漆喰仕上げが進行中。

山形県の原田左官さんにお願いしています。
さとのえの外壁は、砂漆喰仕上げとしています。

お昼ごろ見学に行ったのですが、「この一面を仕上げないと休憩に入れない。」と仰っていました。
キリよく塗りきらないと仕上がりにムラが出てしまうんですね。

漆喰仕上げといっても、構成する材料と仕上げ方によって様々な表情を産みだすことができます。
さとのえでは骨材として「砂」を含んだ「砂漆喰仕上げ」としています。
材料は、砂・麻すさ・消石灰・のり。
シンプルですね。
とはいえ、ひとつひとつの素材がどういうものなのか・・・
それを話していくと2時間かかるので、気になる人は現場で職人さんに聞いてみましょう。

消石灰【Ca(OH)2】は、空気中の二酸化炭素と反応し、炭酸カルシウム【CaCO3】となり固まります。
その時に一緒に空気中に浮遊している化学物質も一緒に吸着するので、室内で用いればシックハウス症候群に効果があると言われています。

消石灰が二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムになっていく反応は、
石灰が石灰岩に戻っていく過程と同じそうで、
一説によると100年くらいかけて進んでいくそうです。その間、吸着する効果も持続するそうです。
凄い長期間続くんですね。

また、硬化していく中で糊分が壁の中で消えていき、その部分が多孔質になるため調湿効果もあります。
素晴らしいですね。

また、石灰は強アルカリ性なので、殺菌効果が高く、カビがでにくいそうです。
よく湿気の溜まりやすい北側の外壁にカビがついていることがありますが、そういった汚れの心配が少ないということですね。

また、汚れも付着しにくい性質があります。
もちろん外装として使えばゴミや汚れがつくのですが、
塗装や有機系サイディングなどの素材のように静電気は発生しないため、それらと比べると汚れ方がつきにくいようです。

このようになんだかんだと説明しましたが、見た目が美しく、性能も優れている。
素材も環境に優しく地域で手に入るものが多い。
お勧めの仕上げ材であることは間違いありません。

以前の「さとのえ」の記事はこちら
里山での新拠点整備 さとのえ
里山での新拠点整備 さとのえ2
里山での新拠点整備 さとのえ3