木の家の前にある仕事。― 森を育てる林業の現場から
林業の現場のリアルな仕事をご紹介

「木の家」は、森の外でつくられます。
ですが、その前段階にある“森の中”の
林業の仕事は、ほとんど知られていません。
木を伐り、使い、そしてまた植えて育てる。
この循環がなければ、木の家は成り立ちません。
この記事では、坂元植林の家の根幹にある
林業の現場のリアルな仕事をお伝えします。
~伐採~
冬こそが、木を伐る季節

林業が最も忙しくなるのは、実は冬です。
寒い時期、木は水分の吸収を止めて“休眠状態”に入ります。
このタイミングで伐採することで、
- 木材の品質が安定する
- 乾燥しやすくなる
といったメリットがあります。
皆伐(かいばつ)の対象は、80〜100年育った人工林の杉の木です。

命がけの伐採現場

伐採は、常に危険と隣り合わせの仕事です。
管理者であっても、むやみに近づくことはありません。
十分な距離を取らなければ命に関わるほどの現場です。
集中力が一瞬でも切れれば、大きな事故につながります。
どんな仕事にも労働保険料というものがありますが、
その保険料を決定する「労災保険率」は
林業の場合5.2%という数字で、その他の業種と比べて高くなっています。
(例えば、飲食業では0.3%)
その危険さがわかります。
進化する林業 ― 高性能重機の力


現代の林業は、重機の力なしでは成り立ちません。
例えば…
- グラップル(木材を掴む重機)で作業道を切り開く
- キャリア(運搬車)で木を搬出する
こうした技術によって、効率と安全性が大きく向上しています。
「採材(さいざい)」という仕事

伐った木は、そのままでは運びません。
丸太をチェーンソーで用途に合わせて切り分ける作業を
「採材(玉切り)」と呼びます。
太い杉の場合は、重機で支えながら慎重に作業を進めます。
一本一本、丁寧に。まさに根気のいる仕事です。

ここまでが、林業部の役割。
この後、木は自社の製材所へと運ばれていきます。
~植林~
そして、もう一つの大切な仕事 ― 植林


木を伐ったら、必ず植える。
これが私たちの林業です。
例えばある現場では、
- 面積:約0.8ha
- 苗木:約2,000本(高さ約35cm)
これを一本ずつ、手作業で植えていきます。

山は平坦ではありません。
急斜面での作業は、想像以上の重労働です。

夏の過酷な仕事「下刈り」

植えた後も、仕事は終わりません。
夏には、苗木を守るために
下草を刈る「下刈り」を行います。
- 気温30℃近い中での作業
- 植えてから約10年間継続
- 雑草が生い茂り、苗が見えにくい
こんな大変な作業です。
木がしっかり育つまで、手をかけ続けます。
そして作業後の山は、驚くほど美しく整います。
この達成感が、大きなやりがいです。

80年後へつなぐ仕事
林業は、自分のための仕事ではありません。
- 自分が植えた木を、自分で伐ることはほぼない
- しかし、先人が植えた木を自分が使う
この時間のバトンこそが、林業の本質です。
私たちは、
次の世代が誇れる森を残すために仕事をしています。

家づくりは、設計やデザインだけではありません。
その一歩手前にある「森」から、
すでに家づくりは始まっています。
坂元植林の家は、
伐って、使って、植えて、育てる。
その循環の中で生まれています。


「これがわが家の木になるんだよ」|家族で迎える“伐採式”の瞬間
坂元植林の家では、木の家を建てる施主様ご家族と一緒に、
伐採式を実施しています。
伐採式では、施主様の家の梁や柱に使われる木を
実際に坂元植林の作業スタッフが、
施主様の目の前で伐採します。
家づくりを通して、この80年後に繋ぐ仕事の意義を
共有したいと考えています。
ぜひ一度、
“森からはじまる家づくり”を体感してみてください。
坂元植林の家では、坂元の森や森のモデルハウスさとのえのご見学を随時受け付けています。
本記事で坂元の森づくりや家づくりが気になった方は、お気軽にご連絡ください。










