成田の里に描く、関係性のデザイン 1
クロストーク 坂元植林の家 × 建築家 × 環境デザイナー
森から暮らしへ、めぐるめぐみをわかちあう。ウェブマガジン「もりのわ」創刊にあたって、「さとのえ」の建築/外構の設計をお願いした建築家の山田貴宏さんと環境デザイナーの廣瀬俊介さんを迎えて、これからの時代の、地域社会や自然環境と人の暮らしとの関係性のデザインをテーマに語り合いました。多岐にわたる内容を3回に分けて掲載します。家づくりだけではなく、生き方・暮らし方の手がかりとして、お読みいただければ幸いです。
(収録:2020年11月 もりのわ編集部)
第1回 自然の摂理に沿って暮らしをつくる
はじめに|おふたりの紹介から
建築家の山田貴宏さんは、
一級建築士として2005年にビオフォルム環境デザイン室を設立され、住宅、店舗、公共施設などにおいて、国産材と自然素材を活用し伝統的な木の家づくりを基本においた建築/環境設計を続けていらっしゃいます。また「さとのえ」のページ(→こちら)でもお伝えしたように、1996年に設立されたパーマカルチャーセンタージャパンの講師を務め、自然環境と共生する循環型の農的生活のデザイン手法や思想をベースにした住環境づくりを活動のテーマとされています。これまでの代表的なお仕事として、畑がついている足立区のエコアパート(2007年)、ご自身も住まわれている相模原市の「里山長屋1」(2011年)、徳島県神山町の集合住宅(2018年)、陸前高田市の発酵パーク「CAMOCY」(2020年)などがあります。
環境デザイナーの廣瀬俊介さんは、
公園や道路、住宅や施設の外構などを設計するランドスケープデザインの仕事をされています。公園や外構の設計というと、色や形など視覚にはっきりと訴える造形のデザインを想像しがちですが、専門地域調査士(日本地理学会)でもあり、研究者として景観生態学や風土研究も進めている廣瀬さんは、地域の風土性についての調査を丁寧に行うことからデザインを始めていらっしゃいます。デザインの技術は、その土地に暮らす人々が主体となって、地域や自然とより良い関係を結び直し、土地の風土をかたちづくっていくことを支えるものだとも仰っています。2014年3月まで東北芸術工科大学の教員を勤められていて、震災後は東北被災地でさまざまな支援を続けられてきました。現在は栃木県益子町にお住まいで、地域コミュニティの創出や河川環境ボランティアなどの活動もされています。
坂元植林の家では、
2018年から、お二人にさまざまに助言をいただきながら「成田プロジェクト」と呼ぶ「地域の自然と人間の生活との関係に関する調査」を協働し、その成果を「さとのえ」の構想や設計に生かしています。4者での対談は、まずは出会いのご縁を振り返ることから始めました。
大沼毅彦(以下、毅彦)
初めに、山田さんとの出会いがありました。私どもがずっとお世話になっている地球の会2の佐藤善秀さんからのご紹介でしたね。成田地区にモデルハウスをつくるということになって、佐藤さんにも入っていただいて社内で打ち合わせをしていたんです。その時に佐藤さんから、設計は山田貴宏さんがいいんじゃないかとご提案いただきました。社内でも山田さんの資料などを拝見させていただいて、ぜひお願いしたいということになり、それで、すぐにご連絡して・・・。
山田
そうですね。それまでに坂元さんとはまったくつながりがなくて、突然電話をいただいたんですよね。佐藤さんともSNSで繋がってはいたものの、お会いしたのは一回だけ。実はお電話をいただく少し前に、パーマカルチャー的な視点でプログラムを組んだベトナムツアーを企画して、佐藤さんが参加してくださっていました。
大沼育美(以下、育美)
佐藤さんは、パーマカルチャーの部分で坂元の理念や考え方にぴったりだとおっしゃっていました。
山田
佐藤さんもパーマカルチャーのことが気になっていたみたいで、ベトナムのツアーも告知をご覧になって「では行きますわ」って急に連絡がきて。そういうタイミングが重なった不思議なご縁だったですよね。
毅彦
廣瀬さんは、山田さんからのご紹介でしたね。
山田
はい。廣瀬さんともタイミング的に良かったんです。坂元さんからお話をいただく直前に、僕は廣瀬さんと初めて会っていたんです。廣瀬さんの著書『風景資本論3』を読んで、風景を守り継ぐべき資源として捉えるという人がいるということを知って、これはとてもパーマカルチャー的だな、と。ぜひご本人とお話がしたいと思って、当時は千葉県の市川市でしたね、連絡をさしあげて市川の事務所まで出かけて行ったんです。そうしたら論理だけでなく、感性もしっくりくる感じがあって。その後なんですよね。坂元さんから、成田のプロジェクトのお話が来たのは。それで、今回のプロジェクトはやはり廣瀬さんだ、と。そんなことで、ご紹介させていただいたんです。
廣瀬
私は自分のゼミの卒業生を雇用いただいたことで、坂元植林の家を知りました。先祖が植林した山があって、その山を守るために建築をやっている会社だというので、そんな会社があったのかと驚いてずっと頭に残っていたので・・・。だから、そういうところのお仕事だったら、やらせてもらいたいと思ったんです。
毅彦
ありがたいご縁が、つながっていますね。
時代が移り変わっても、普遍的で大切なもの
山田
廣瀬さんが言うように、そんな会社があったのかと驚きますよね。木の家を建てる工務店のネットワークが全国にできていて、山を大事にしながら家づくりをしましょうというグループはたくさん成長してきています。だけど、そのなかでも、やはり森づくりから全部を自分の会社でやっている主体の方は、なかなかいらっしゃらないですよね。頑張っている工務店さんいっぱいいるけれど、自分で山を持っているわけではないから。製材所は製材所で別だし、そういう意味では非常に稀有というか。全国で探せば他にもあるのでしょうけどね。
廣瀬
そうですね。会津にやはり山を持って林業を営みつつ、土木と建築を手がけている会社があり、交流をしています。東日本大震災の後、津波被災地と原発事故による避難指示区域からの避難者のために木造仮設住宅を福島県に提案し、実現されました。その時は、急を要することで木材の確保が間に合わず、県外産の木材も使ったそうですが。
そのような会社に、各地域でがんばっていただけるのは、心強いです。坂元さんは、市街地や農村集落の傍らで山を持ち、炭素を固定した木材を伐り出して製材し、大事にすれば長く使える家を建てて地域の環境と産業ひいては雇用を守っているといえます。山には成長の早い針葉樹だけでなく、適材適所に生かせる広葉樹も生えています。こうした森林の土壌も炭素を固定し、水を養い、川伝いに栄養分を海まで供給しています。
山田
そこが坂元さんのとてもいいところだと、僕はずっと思っています。強みでもありますよね。いま、環境の時代じゃないですか。だから、サスティナビリティみたいなことがよく言われるんだけれど、それは単に物理的に環境に配慮しましょうということだけではなくて、やはりその地域に根ざしてずっと続けていけるということが、これからの会社として大事なんだと思います。坂元さんのように、その地域を牽引するような、そういう役割を担っているという意味では、単に家づくりをしていますということ以上の価値があるのではないかなと思うんですよね。
毅彦
さまざまな事業を営んできて、やはり私どもは地域に生かされているという、そういう思いは非常に強いわけです。私たちの理念も、地域との共生という理念を掲げていますし。地域と共生をしながら、生きていくことの大切さ、価値。そういうものは時代が変わっても普遍的で大切なことだと思っています。
育美
時代が変わっても、人の心は、芯の部分で変わらないところがありますからね。そういったところで、地域の人たちとも社内でもお互いに支え合っているところが大きいのかなと・・・、私などはこちらの土地に嫁入りしてまだ30年ですが、そういうのはとても感じることが多いです。
山田
今は、グローバリズムが世界中を席巻していて、いい面も悪いこともありますが、最近は、その弊害が多いと思います。環境問題もそうだし、政治状況も経済状況も。そのなかでやはりローカリティというものが、ベタですが、光ってくる時代なのではないかなと思うんですよね。新型コロナウィルスの感染も治まらず、東京から脱出する人も出てきているし。そうすると、やはり、地方で暮らすことや、地域の魅力を探しながら、そこで自分がどう暮らすかを考えると言う流れは、ますます加速するのではないかなと思う。
それはITだとかAIだとか、いくら数字で効率よくとかなんとか言っても、そういうことではまったく処理できない、対応できないはずなのだけど・・・。やはり、そういう時代だから、身体性がどんどん失われているではないですか、いろいろな意味でね。それは結局、精神もむしばんでいるし、やはり変な社会状況になってきているから。身体性をどう取り戻すか?みたいなテーマを、僕たちの暮らしの大きな下敷きにしておかないと、どこか迷走するのではないか・・・と。
編集部
身体性ということと、家づくりと言うことでお聞きしたいのですが、人工的にハイスペックで、例えば、機密性が高い住宅の中で完結するような快適性を求めて生活するよりも、坂元が目指している、外にも開かれていて自然とつながる要素を取り入れている住宅の方が、パーマカルチャーの農的な暮らしに倣って何かしら生活者が主体的に動く機会が増える、つまりは、身体性を取り戻る可能性も生まれてくるように思いますが、いかがでしょうか?
山田
それは僕も、まだ答えが出ていないんですよね。建築や設計をやっていて、身体性を取り戻すのにどうしたらいいかみたいなことは。環境建築という、物理的に環境にやさしい建築をどう作るかというのは、あんまり難しくないというか、もうメニューはそろっているし、技術だから、技術でコピペできる。だから、そこはあまり僕としては、実は興味がなくなってきている・・・。自分の生業としては、まだまだ世の中的には足りないから、そういうことをもっときちんとインストールしていく建築を作りたいなとは思っているのですが。でも、やはり身体性みたいなことを軸で語るとすると、それだけではないだろうとは思います。
自然の摂理に添い、風土とともにある暮らし。
その積み重ねが風景を作る
廣瀬
私がふだん仕事をしている事務所は、断熱工事をしてもらっているので、一年を通して、ほぼ快適な室温です。もちろん夏はクーラーをつけますし、真冬は暖房も・・。ただ、今日みたいな外が暖かい秋の日でも、建物が日陰になっている時間帯は、寒く感じるんです。
今日、ここ(古い木造建築の座敷)に来て感じたのは、室内も外の気温と同じように暖かいですよね。もちろん冬は、そのままではとても寒いんだと思います。でも、表にいて暖かさが心地よく感じられる日に、室内にいても同じように感じられることは、建物のあり方として人間の身体性を失わせない、あるいは回復させるような意味を含んでいて、大事なことなのかもしれませんね。
もちろん、断熱は、エネルギーの無駄な消費をなくすために必要ですが、そのために、外とのつながりが立たれてしまうことも考え合わせると、山田さんがおっしゃるように、何か1つの万能な解決策という答えは、なかなか出るものではないですよね。
毅彦
廣瀬さんは、昨日は槻木駅西の「まちのえ」に泊まっていただいたんですけど、どうでしたか?
廣瀬
はい、宿泊は2回目でしたが、やはりあらためて玄関から入ってすぐのところの、クロークルームのような土間の空間の作りが良いと思いました。外で使う道具を置く場所や、外で着た服を掛けられる場所があって。庭に出ること、外に出ることを誘うような、便利だし、楽しみが増す空間ですよね。
それから、2階の東南のスペースは、窓を角に寄せてあって光がよく入りますよね。そこに、草花が干してありました。家の中でも外の光や熱を使って楽しんだりできるんですね。草花だけでなく庭の菜園で採れた野菜も干せますね。庭には、堆肥枠もありますし、小さなことでも大事なことは、みんなやってみよう、と。その時に自然の力を使ってみて、そこだからできることを本当に実直に、大事なこと、必要なことを積み重ねていくことで、よい環境ができるのではないかとあらためて思います。
育美
女性の目線から言うと、暮らしは日々の積み重ねなんですね。日々の小さなことの積み重ねで、そこの空間が出来上がると思っているので、やはり住まう人によって、建物の中に魂が入るんだなというのを、いつも感じるんです。
廣瀬さんが調査の時によく言われる「風景を読み解く」という言葉を聞いたときに、暮らしの積み重ねが風景になるというのが理想なのだろうなと思いました。
日々やってきたことが、自分が一生を終える時に、ああ、ここにこういう暮らしがあったんだな、この人らしい生活空間があったんだなと思えることで、その建物が成り立つというのかな。建てて終わりではないし、暮らすことによって、どんどん建物にも磨きがかかって、いいものになる。確かに動線だったり、エネルギーの取り入れ方だったりということにも左右されますが、その人その人の暮らし方で、建物の中身も相当変わるだろうなとは思います。
山田
最近、パーマカルチャーの講座でも、ときどきそういう話をします。「僕の好きな風景」みたいな話です。別に僕はマニアではないのだけれど、棚田にはやはりちょっと惹かれるんですよね。棚田は上から水がどんどん流れてくるではないですか。世の中の自然の現象は、全部流れで説明ができるというか。水も流れるし、風も流れるし、エネルギーも流れるし、あと栄養も流れていくというかね。だから、流れは一つキーワードかなと思っていますけど。
水で言うと、山の上に雨が降って、それが流れていって、だけど、その流れをうまく人間がコントロールすることで、棚田という風景ができて、棚田も別に真四角に作るわけではなくて、山の等高線に沿ったうまい造形が自然にできているわけですよね。あれこそ、いま育美さんが言われた、暮らしの側からのアプローチと自然からの流れの自然現象とが、うまく融合しているいい風景だなと思うわけですよね。
だから、ちょっと抽象的な言い方をすると、ああいうことを暮らしの端々、あるいはつくる家のいろいろなところで実現できたらいいなというのが、僕のイメージなんです。自然の流れを、廣瀬さんではないけれど、どう読み解いて、それをどう人間が少し手を加えてコントロールしながら、風景をつくっていくという・・・。
育美
人が自然の法則や流れに逆らうようなことを、いろいろなところでやってきましたよね。そうではなくて、どこで折り合いをつけるかということがすごく大事だと私は思っているんですね。折り合いをつけて暮らすことの大切さというのを、このごろすごく考えながら暮らすようにしているんです。
毅彦
私たちも林業をやっていますので、やはり自然の摂理に沿っていくことは非常に重要だなと思っています。家庭での暮らし方を考えると、祭事ってありますよね。例えば、1月の15日は、この地域での風習としてこうする、何日にはこうする・・・と。こういうものをもう一回見つめ直していくということが非常に大事だと思っています。この地域でも、その時代と共に変わる部分はあるのですが、やはり変わらずに残っているもの、そういうものをしっかりと見つめ直していくことが大切だと・・・。
廣瀬さんには、昨年いろいろ地域の調査をしていただいて、そういう祭事や風習が自然と暮らしのなかでしっかりと結びついて、いままで培ってきたものが暮らしの風景となっていることもまだまだありますので、そういうことを、この成田プロジェクトの「さとのえ」でも、ぜひ体現していきたい、実現していきたいと思っているところです。
山田
前に坂元さんの考え方のキーワードとして「懐かしい未来」という言葉をと取り上げていませんでしたか? スウェーデン人のヘレナさんが書いた『懐かしい未来』4という本があって・・・。
育美
はい。懐かしい未来。キーワードで前にちょっと取り上げたことがありましたね。
山田
まったく僕も大切なキーワードだと思います。人間って、やはりこうやっていろいろな技術は進歩しても、本質的なところは変わっていないので、何万年と培ってきた人間の風土と共にある暮らしは、現代でも大切なはずなんです。それがないがしろになり始めたのは、ここせいぜい100年あるかないかではないですか。脈々とずっと連綿と続いてきたことを、この100年、50年で捨ててしまうというのは、惜しいなと思うんです。そこに環境との 関係性、エコロジーのヒントがとてもあると思うし。それに、そういう風習は、コミュニティの接着剤役にも当然なっているわけですよね。
いま、近代になってそういうのは全部うっとうしいみたいなことで捨てられてきてしまったのだけれど、確かにそういう面は大いにあると思うけれど、いまはもう消えかかっているわけだから、それをもう一回拾い上げて、現代的に翻訳して、もう一回、現代の地域の中で捉え直していくという作業は必要ですよね。
育美
昔ながらのやり方をそのまま現代でも、というのは難しいですよね。暮らしの中の道具や作業のやり方やしきたりなどで残っているものに「こんなの無理だよね」と言っていると、年配の人たちが「いや、俺たちも昔は、そう言っていた」というんです。この何十年で、これでも変わったんだ、前よりは楽になったんだ、と。だから、これからまたそれが変化して、その時代時代に合わせて、変化と共に生きるような、お互いが生かされるようなやり方というのは、見出すべきなのかなと思います。パーマカルチャーなどは、そんな形でやろうとしていることですものね。
山田
まあそうですけどね。いまは全部合理化された世の中だから、それではないところの解決というか。解決でさえないのかもしれないけれど、それをきちんと感じ取れる感性は残しておきたいと思いますね。
育美
意識しながら暮らすということが、大事なのかもしれないですね。
山田
うちの集落、年4回も掃除があって、みんな箒を持って出てくるんだけれど。道路の葉っぱを掃くわけですよ。それにどんな意味があるんだと言ってしまいたいけれど、それを言うともうおしまいなんですよね。だって、次の日はまた葉っぱが落ちるわけだから。みんなそう思っていながら、それでも掃くんです。
廣瀬
同じくです。私が暮らす集落もそうです。
育美
この辺では「江払い」って言うんですけどね。
廣瀬
「江」は水路のことですね。草を刈ったり、泥を上げたりするんですよね。
山田
そういう作業を、こんなのは意味ないだろうと言ってしまってはおしまいなわけで。
育美
たぶん、昔はそれを理由に、そのあとの直会5(なおらい)を楽しみにして、年4回という設定なのではないかなと思うんですけどね。
註1 里山長屋|4家族によるコーポラティブハウス建築の経緯や過程、デザインの考え方、暮らしぶりなどを、設計者であり住人でもある山田さんが記した書籍も出版されています。『里山長屋を楽しむ エコロジカルにシェアする暮らし』(学芸出版社 2013年)
註2 地球の会|NPO法人環境共棲住宅 地球の会。国産材を使用した家づくりを行っている、全国各地の工務店がつながる団体です。
註3 風景資本論|その土地の姿である「風景」を細やかに読み解き、人の暮らしと地域社会やを持続可能にする基盤である「資本」として捉え直すことが提唱されています。廣瀬さんによるイラストや写真もふんだんに掲載されています。(朗文堂 2011年)
註4 懐かしい未来
スウェーデン人のヘレナ・ノーバーグ=ホッジの著作『ラダック 懐かしい未来』。インド北部のヒマラヤ山脈とカラコルム山脈に挟まれた「ラダック」と呼ばれる地域で、自然と調和した暮らしを続けている人々の知恵から学んだ、グローバル経済による環境破壊や地域の疲弊の乗り越えていくための、新しい道。その抜本的社会変革のビジョンとして、ヘレナは「ローカリゼーション」を提唱。国際NPOローカル・フューチャーズを創立し、運動を牽引しています。増補改訂版として『懐かしい未来 ラダックから学ぶ』が出ています。(ヤマケイ文庫 2021年2月)
註5 直会(なおらい)
本来は、神事の最後に、お供えしていた食物を下げて参加者でいただくことをいいますが、地域によっては、奉仕作業やイベントなどの後にお互いの労を労い親睦を深めるために、共に飲食をすることも直会と呼びます。