信頼を重ねてつくった、わが家の木の暮らし

亘理町 丸山ファミリー(仮名)

新しい造成地のいちばん奥。
落ち着いた佇まいのなかに、焼杉の表情が印象的な丸山様邸を訪ねました。

玄関を入り、木の香りとやわらかな空気に包まれながらリビングへ進むと、ご家族が思い思いにくつろぐ穏やかな時間が流れていました。2人のお子さんものびのびと動き回り、その様子を見守るご家族の表情もどこかやわらかです。


お話を伺っていくと、この家づくりは、単に「木の家が好きだった」から始まったものではありませんでした。
飾らないスタッフとの出会い、土地探しやローンも含めて寄り添ってくれた安心感、そして住み始めてからいっそう深まった心地よさ。
今回は丸山様ご家族に、家づくりの経緯と、木の家で暮らし始めてからの変化について伺いました。

家づくりの始まりは飾らない人たちとの出会い

丸山様ご家族が坂元植林の家を知るきっかけのひとつになったのは、奥様のご友人であるTさまのお住まいでした。
Tさま邸は、坂元植林の家、株式会社サカモトが手がけた住まいです。自宅にボルダリングやうんていがある、遊び心にあふれた木の家で、その自由で楽しそうな雰囲気に惹かれ、自然と関心を持つようになったといいます。

その後、ご主人が当時、槻木駅西にあったモデルハウスを訪れたとき、建物そのものと同じくらい印象に残ったのが、対応したスタッフの自然体な雰囲気でした。

住宅展示場でよく感じるような、強い営業の空気がありません。
やたらと電話がかかってきたり、手紙や郵便物が頻繁に届いたりすることもない。建物の鍵を開けて「どうぞどうぞ」と案内されるのではなく、「自分で開けて、見たいように見てください」というような、よい意味で肩の力が抜けた距離感が、とても心地よかったそうです。

見学会や工事現場を案内してもらうときにも、軽トラックに乗って、カジュアルな服装でさっと現れる。そんな飾らない姿にも好感を持ったと振り返ります。

さらに、地域の田んぼで酒米を育て、日本酒をつくり、そのお酒を地鎮祭や上棟式で用いるような、会社としてのあり方にも魅力を感じていきました。
住まいは建てて終わりではなく、引き渡してからのお付き合いが大切なもの。だからこそ、アフターメンテナンスの安心感や、地元の会社として長く付き合っていけることも、大きな決め手になったそうです。

疑問にも希望にも、丁寧に向き合う

家づくりを考え始めると、YouTubeやインターネットにはたくさんの情報があります。
丸山様も、ご自身なりに調べながら、気になったことや希望を打合せの場でたくさん相談されたそうです。

そうした一つひとつに対して、坂元植林の家のスタッフは、頭ごなしに否定するのでもなく、何でも受け入れるのでもなく、丁寧に向き合ってくれました。

断片的な情報だけで判断するのではなく、家全体のバランスや暮らし方まで含めて考えながら、「合うものは合う」「合わないものは合わない」と、率直に伝えてくれたことが、かえって信頼につながったといいます。
変に迎合するのではなく、プロとして誠実に答えてくれる。その姿勢に安心しながら、家づくりを進めることができました。

土地探しもローンも、“住んでから”を見据えて

丸山様がとくに心強く感じたのは、建物のことだけでなく、土地探しやローンの相談まで一体で支えてもらえたことでした。

地元の銀行を中心に、ローン実務や家づくりの段取りについて、素人にはわかりにくいところも親身にサポートしてもらえたことで、安心して進めることができたそうです。
土地探しでも、インターネットで見つけた情報をLINEで担当の方に共有し、相談しながら進めていきました。

現地も一緒に見てもらい、「この土地に建てるとしたらどうか」「住んでから気持ちよく暮らせるか」といった視点でアドバイスをもらえたことが、とてもありがたかったといいます。
不動産の条件だけでなく、建てる・住む・暮らすという目線で助言をもらえたことは、丸山様ご家族にとって大きな支えでした。

最終的に選んだのは、新しい造成地のいちばん奥にある旗竿地。
他の区画よりも南側の敷地境界から建物までの離れを確保しやすく、冬の日射取得が期待できる土地でした。引き渡し後、南側の敷地にメーカー住宅の新築が建ち、片流れの背の高い建物が立ったそうですが、それでも日当たりはしっかり確保されており、土地選びが間違っていなかったことを実感されたそうです。

家にいたくなる気持ちが、少しずつ育つ家

住み始めてから感じている大きな変化のひとつが、家で過ごす時間の心地よさです。

賃貸集合住宅に住んでいたころは、家にいることにどこか窮屈さがあり、休みの日にも「どこかに出かけたい」という気持ちが常にあったそうです。
けれど、この家に住み始めてからは、そうした感覚が少しずつ薄れ、家で過ごしながら家族で話したり、一緒に何かをしたりする時間が増えていきました。

リビングでは、みんながほっとしながら安心して過ごしていて、家そのものが自然と家族の居場所になっている様子が伝わってきます。
下のお子さんがずりばいで動き回る今も、リビングダイニングにゆとりがあることで、のびのびと見守ることができるのも嬉しいところです。

焼杉の表情と、家じゅうをめぐる空気

外観でひときわ印象的なのが、一階部分に用いた焼杉です。
遊びに来たご友人が驚かれることも多いそうですが、その機能や由来、どのように作られているかを説明すると、皆さん感心されるのだとか。見た目の印象だけでなく、素材の背景まで含めて、住まいの魅力として伝わっていることがうかがえます。

また、リビング南側に設けた吹き抜けを通して、建物全体の空気がゆるやかに行き来し、暖かさや涼しさが家じゅうで共有されていることも、この家の心地よさにつながっています。
年間を通してサーキュレーターも上手に使いながら、夏は2階のエアコンと除湿機、冬は1階のエアコンと加湿器を稼働させることで、とても快適に過ごされているそうです。

アパート住まいのころとの光熱費の違いにも驚かれたとのこと。
断熱性・気密性にもこだわり、パッシブデザインや太陽光発電も取り入れた住まいに、大きな満足を感じておられました。さらに、その発電をもっと活かしたいという思いも強まり、中古の電気自動車を導入。結果として、ガソリン車よりも維持費を抑えられて助かっているそうです。

現場で見た仕事ぶりが、安心と信頼を深めた

以前のお住まいであるアパートと新築現場が近かったこともあり、丸山様は仕事帰りなどにしょっちゅう立ち寄っていたそうです。

そのたびに、大工さんがとても丁寧に対応し、どこをどのように進めているのかをわかりやすく教えてくれました。
さらに、LINEのグループには工事写真もこまめに共有され、現場に行けないときも安心して見守ることができたといいます。

そうした現場での誠実な仕事ぶりは、ご家族のなかでも信頼として積み重なっていきました。
奥様のお父様は、現地で大工さんの仕事ぶりをご覧になり、ご実家のリフォームを坂元植林の家に依頼。さらに、終活を進めるなかでご親戚が処分に困っていた山林を坂元植林に引き取ってもらうことにもつながりました。

家づくりをきっかけに、ご家族との関係が深まるだけでなく、地域のなかでのご縁まで別のかたちで広がっていったことも、この家づくりの豊かさのひとつなのかもしれません。

住まいと一緒に、安心して暮らしを育てていく

丸山様ご家族のお話から伝わってきたのは、性能や素材の心地よさはもちろんのこと、それ以上に、「この人たちとなら安心して家づくりができる」と思える信頼の大きさでした。

土地探しやローン、打合せ、現場、そして住み始めてからの暮らしまで。
一つひとつを丁寧に重ねながらつくられたこの住まいは、家族がほっと過ごせる場所であると同時に、これからの暮らしをゆっくり育てていくための土台にもなっているように感じられました。

焼杉の表情、木のあたたかさ、家じゅうをめぐる空気、そして家にいたくなる心地よさ。
丸山様邸には、住まいが暮らしを整え、暮らしがまた住まいを好きにさせてくれる、そんな穏やかな循環が生まれていました。

書いた人

坂元植林の家 編集部

坂元植林の家 編集部

林業会社を母体とし、森林経営から木材加工、木造住宅の設計施工まで一貫して取り組む工務店として、森林・林業・木造建築・地域の暮らしに関する実務に基づいた情報を発信しています。