木と、鉄と、旅する気持ちを形に。
家具作家 ワタナベケイタ(tripinterior)
宮城県白石市で家具や什器を手作りするワタナベケイタさんを訪ねた。その日は梅雨入り間近。重く湿った空気に耐えていた太陽が力尽き、昼過ぎから雨が降り出した6月の初旬。しっとりした空気の中、自らの手で繕う工房に私たちを招き入れてくれた。質問を投げかけると、やや間をおいてひとことひとこと丁寧に答えてくれるワタナベさんの纏う空気は、モノ作りだけでなく人とのかかわりにも心を砕く様子をうかがわせるものだった。